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2018年8月18日 (土曜日)

悲惨さを語り継ぐだけでは平和は守れない

 「日本時事評論」は、山口市に本部を置き毎月第1・第3金曜日に発行する保守系00060059_2新聞です。その中に、元拓殖大学の教授吉原恒雄(1940年1月8日~)氏が「国際社会を見る目」と題して、「国民が国防の気概を失った国は危うい」、「悲惨さを語り継ぐだけでは平和は守れない」との副題で投稿しています。目を通しますと、「厭戦の風潮が強まり、戦争への備えを軽んじる。逆に侵略の対象になりがち・・・・」など、納得いく意見ばかりでしたので引用させていただきます。
 「国際社会を見る目」元拓殖大学 吉原恒雄
 毎年夏が近づくと「戦争」や「平和」という表現が、新聞やテレビなどのマスメディアに溢れます。戦争への反省や戦争の悲惨さを語り継ぐ必要性を強調されます。それでは、戦争の悲惨さを語り継ぐだけで、本当に平和の維持に役立つのでしょうか。201883_image1
  振り返れば、第一世界大戦は、1918年12月に終わりましたが、21年後の1939年には第二次世界大戦が勃発しています。つまり、欧米の主要国の過半数の国民は悲惨な体験をしているにもかかわらず、短期間で更に悲惨な第二次世界大戦は始まっています。戦争体験は語り継ぐだけで平和につながるとは限りません。逆に戦争を誘引した側面もあるとされます。われわれは人生において困難に直面したり、大失敗したりした場合、それに挫けてやる気を喪失して、社会から脱落する人がいます。しかし、逆に大失敗等を反省材料に、新たな事態に積極果敢に取り組んでいく人もいるでしょう。戦争の悲惨さを語り継ぐだけでは「平和」に行き着くとは限りません。厭戦の風潮が強まり、戦争への備えを軽んじれば、逆に侵略の対象になりがちなのは論拠があります。国民の多くが侵略を防ぐ気概を持たない国に対して、国家間の紛争を解決する手っ取り早い手段として軍事力の行使が採用されるからです。歴史上、立派な文化・文明を残した民族でも、戦いに敗れたり、大災害に対応できなかったりして消滅した例は少なくありません。
 また、この季節になると「大東亜戦争は、侵略行為だった」と、わが国への非難が蒸し返されます。明治以降の日本は、戦争ばかりしてきた侵略国家と断罪されます。誤った歴史認識を植え込む教育が、若者の国家観を歪める原因となっています。
 米国は日本占領下で、日本は侵略を繰り返してきた国家と断罪しました。
 極東軍事裁判の判決ばかりでなく、日本の全ての新聞が掲載を強要された連載「太平洋戦争史」やNHKが放送した「真相はかうだ」(後に「真相箱」として書籍を発行)、更には米国国務省編の「平和と戦争」など歴史を歪曲したものが日本人向けに次々に発行されました。この歴史書を偽装した宣伝謀略書が未だに国内で受け入れられ、伝承され、今日の教育に悪影響を与えています。多くの日本人は誤解していますが、大東亜戦争は(米国は「太平洋戦争」と呼称)は、昭和20年8月に終わったのではありません。国際法上、サンフランシスコ平和条約が発行した昭和27年4月までは、戦争は継続していたのです。第一次世界大戦以降、戦争は国家が保有するすべての能力を駆使して戦うようになっています。情報戦も重要になってきました。戦時国際法が適用される占領下に日本人に押し付けられた歴史解釈も、日本弱体化のための情報戦という戦争の一環だったのです。従って、その内容が学問的に見て正しいか否かは問われないのです。それを真に受けて未だに伝承している方が愚かだということになります。「日本は戦争ばかりしてきた」というのは事実でしょうか。米国が政治、法律、人文などの学界の総力をあげて取り組んだ「戦争の研究」という1千6百頁余の大著が第二次世界大戦前にまとめられました。有名な国際法学者であるQ・ライト教授が著作者代表となっており、米国学界の伝統である実証的な内容の書籍です。この中に、世界の主要十五か国が1480年から1941年までの461年間に戦争に関与した回数を集計しています。一番多く戦争に関与したのは英国で78回。次いでフランス(71回)、スペイン(64回)、ロシア(61回)、オーストリア(52回)が多くの戦争に関与してます。日本はたったの9回と一桁で、15か国の中で最低です。ドイツやイタリアも、日本同様に戦争回数の多い好戦国と誤解されていますが、それぞれ23回、25回とむしろ少ない方です。
米国が13回と少ないのは、英国から独立したのが1776年だからです、それに米大陸の原住民(インディアン)との戦いは、近代国家を形成していなかったので統計に入っていません。支那は意外にも12回ですが、共産党政府になってからは、侵略や戦争を繰り返しています。
 「歴史に学べ
 日本の軍国主義の背景らは天皇制がある。これを打倒しなければ真の平和国家・日本にはならない」と主張する左翼学者たちもいるようですが、いかがでしょうか。
 この点についても「戦争の研究」は前述のデータ等を踏まえて、「統計を民主主義国家が君主国よりも戦争に関与することが少ないということを示す論拠として利用できない」と説明しています。

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