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2018年8月16日 (木曜日)

明治維新は「革命」かクーデタか

 大河ドラマ「西郷どん」では、石橋蓮司が演じる薩摩藩出身の書家・川口雪篷(せっぽう)は、流刑地の沖永良部島から西郷隆盛が薩摩にCe43帰るとき「革命」の旗を振って見送っていました。これは、NHKは明治維新を「革命」と定義しているからでしょうか。
 デジタル大辞泉によると「革命」とは、「被支配階級が時の支配階級を倒して政治権力を握り、政治・経済・社会体制を根本的に変革すること。」とあります。また「クーデター」は「国家に対する一撃」という意味があり、「既存の支配勢力の一部が非合法的な武力行使によって政権を奪うこと。支配階級内部での権力移動である」とされます。
 つまり、革命は 「ロシア革命」「フランス革命」などの「暴力革命」に代表されるように、貴族階級や大資本家などの支配階級に対して、被支配階級の農民や労働者階級の蜂起によって体制の転覆を謀るものが一般的です。これに対して、クーデターは、未遂に終わった「2.26事件」のように、支配階級内部の権力争奪のはずです。よって、「明治維新」も、徳川という軍事政権を薩長土肥の武士らが武力で崩壊させたのだから、明治政府は軍事クーデターで誕生した政権とするのが自然です。NHKが0000000s58明治維新を「革命」と定義したいのは、1917年の「ロシア革命」から100周年を迎えましたが、これを1867年の明治維新から150周年と重ねて回顧したいのでしょう。
  なお、島から戻った川口雪篷は、その「革命」と書いた布を風呂敷にして西郷邸を訪問させて演出していますから、念の入れようです。その雪篷は、沖永良部島から薩摩に戻った後は、亡くなるまで西郷家に居候して、西郷家が女所帯になった後は留守居役を務めつつ、西郷の子弟の教育にも当たり、明治23年7月2日73歳で、西郷の復権を見届けて亡くなっています。

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