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2014年1月17日 (金曜日)

「永遠の0(ゼロ)」の題名の謎が解けない。

In memory of  稲田堅次(1973-2012)    夏八木勲(1939-2013)

 「永遠の0(ゼロ)」の感慨に浸っていると「エンディング・ロール(映画制作情報)」12795454818の銀幕に、この文字が流れた。「in mémory of〇〇」とは「〇〇を偲んで」となり、二人がこの映画を観ていないことが分かる。
 俳優・夏八木勲(73歳)病死のことは知っていたが、
 稲田堅次(39)さんは映画撮影で使う滑走路の整備中に飛行機と接触して亡くなったボランティアだという。生死を扱う映画だったが、これに重なるように撮影時の現実でも関係者に生死があったことを知った。
 特に、夏八木勲の役は戦死した宮部久蔵の妻・松乃と再婚、佐伯健太郎姉弟の祖父・大石賢一郎として、戦後ヤクザとなった景浦役の田中泯とともに、主人375e62_2公の戦友として、いや運命の共有者として存在感を示していたのに遺作となってしまった。
 この映画は戦争を題材にしているが、実際は家族愛を前面に出した作品であり、祖父は特攻で若くして戦死しているが、その様子を知り遺された娘は勿論、二人の孫達に誇りと自信、やる気を起こさせ、その後の人生を切り開くに十分な勇気を与えたことを示唆していた。
 正に、日本の自信回復の願いをオーバーラップさせた。

 戦後、空母などの戦艦を狙った特攻作戦を、
 「洗脳されていた」、
 「狂っていた」、
 「強制された」などと決め付け、一般市民を巻き込む自爆テロと同一視して批判する傾向がある。約70年前の二十歳前後の若者が、どんな思いでこの国を今に残そうとしたのか、愛国心とは何か、家族を守るとは何か、じっくり考えることも大切だ。そして、いつまでも自虐史観に惑わされない正しい歴史認識を以て、「永遠の0」の孫たち同様に日本人としての自信を回復する機会にしたいものだ。
 この小説は五百万部近い売り上げがあり、映画は観客は376万人超、収益も46億円超を、それぞれ今も更新中のヒット作だそうだ。

 大石賢一郎(夏八木勲)は最後に語った。
 「わしが生き残ったのは、死んだ者の死を無駄にしないためだ。物語を続けることだ。あれ以来夫婦の間で宮部さんの話が出たことは一度もないが、忘れたことも一度もない」、「あの時代、一人一人の物語があった。今は何事もなかったかのように生きている。それが戦争で生き残ったということだ」、「私たち戦争を知る者は、あと10年もすればみんないなくなる。この話を、お前たちに伝えられてよかった」
 この台詞にこそ、原作者の思いが籠められているのではなかろうか。
 このページのタイトルを、「永遠の0(ゼロ)」の題名の謎が解けない。としたが、誰でも「永遠に戦争はゼロにしたい」との願いもあるが、現実はその逆もある。
 よって、観た人、読んだ人、それぞれが答えを出せばいいのではないか・・・・・・

あらすじ
 司法試験に落ちて進路に迷う佐伯健太郎(26歳)は、祖母・松乃の葬儀の日に、今の祖父とは血のつながりがなく、血縁上の祖父が別にいることを知らされる。
 本当の祖父の名は宮部久蔵。60年前の太平洋戦争で零戦パイロットとして闘い、終戦直前に特攻出撃で帰らぬ人となっていた。宮部のことを調べるために、かつての戦友を訪ねる健太郎。しかし、宮部の人物評は「海軍一の臆病者」などのひどい内容ばかり。宮部は、天才的な操縦技術を持ちながらも敵を撃破することより「生きて還る」ことに執着していたのだ。「家族のもとへ、必ず還ってくる」、それは宮部の妻・松乃への誓いだった。
 この作品は70年前の過去から現代までを、ミステリーを解くかたちで進行し、宮部久蔵の真実の姿を少しずつ見せていく。観終われば、その謎は解かれるが、しかし、「永遠の0」という題名に込められた謎が一層深まっている。

 

20131209 VOICE 永遠の0が問いかけるもの
http://youtu.be/jYNm54HIZx4
永遠の0(ゼロ)、百田尚樹さんが語る
http://youtu.be/vyck8SujIgo
永遠の0(ゼロ) ~宮部久蔵の「辞世の詩(うた)」/唄 島津亜矢  http://youtu.be/LMyW8vk-iNE

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