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2013年10月10日 (木曜日)

三鷹市の「ストーカー殺人事件」に想う。

 地元の東大和では「ピザーラ」の冷蔵庫やシンクに入る写真や、石川県の「餃子の王将」では全裸で座る男らの写真をネット公開する行為が相次いでいる。
 この流れと同一視は出来ないが、これに便乗したようなストーカー殺人が発生と書いても、新聞、テレビしか観ない方々には何の話か理解出来ないであろう。

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 何とも痛ましい残念なストーカー殺人が多摩地域の比較的近い三鷹で発生した。
 ストーカー行為は、中には片思いの一方的なものもあるが、その殆どは男女関係にあった者同士の別れ話などが起因している。
 今回のような事件には触れたくないのが本音だが、あまりにもポイントとバランスを欠く、ピント外れの上辺だけの報道に嫌気をさしたのでコメントを残す。
 このような報道では、事件の再発防止に何ら効果はない。

 それともスキャンダラスなことは、週刊誌や芸能誌に任せたという姿勢か。
 いや、発信力が格段に強いテレビ、ラジオなどは、積極的に犯罪被害者にならないような生活、生き方、男女交際のあり方、何が恥ずかしいことかなどを、それとなくでもいいから指摘して警鐘を鳴らして欲しい。

 9日夜の、NHKやテレビ朝日のニュースや10日の朝刊を見てだが、
 事件の真相を実際は知りながら、「助けを求めたのに警察は何もしなかった」、「警察として何か打つ手はなかったのか」、「警察の電話番064730a6s号の着信を残すことは間違いだ」などと、落度は全て警察にあるかのような論調に終始している。
 これでは、視聴者や犯罪予備軍に間違った情報や知識を与えることになる。
 ネットユーザーなら、被害者と犯人のただならぬ関係の情報が蔓延していることを知っているはずだが、果たして被害者や保護者は、この画像や動画を示して警察に相談したのか。
 せいぜい、「裸の写真をネットで流すと脅かされている」程度ではなかったのか。

 被害者や家族は、公然猥褻罪や猥褻物頒布、脅迫罪、或いは被害者の年齢によっては、都青少年の健全な育成に関する条例違反などの被害者の立場として相談したのか。
 相談していたなら、警察は犯罪者として逮捕の必要性、緊急性、被害者保護の必要性等々を知恵を絞って具体的に検討し対策を練ったはずだ。
 的確な対応は正確な情報によってなされる・・・・・・。

  この事件は、10月8日午後4時50分ごろ、文化女子大学杉並高校三年の鈴E8b156cc_2木沙彩さん(18歳)が学校から帰宅直後に、三鷹市井の頭一丁目の自宅近くで元交際相手から刃物で首元を切られて殺害された。
 犯人は、フィリピン人と日本国籍とのハーフで、京都市右京区西京極新明町在住の池永チャールストーマス容疑者(21歳)。
 被害者は女優の卵であることや私生活の二面性、 実像とのギャップ、また脚本家・倉本聡の姉の孫であることも含めて話題を集めている。
 約二年前、フェースブック(Facebook)で知り合い交際が始まったらしいが、半年前に破綻。被害者から別れようとしたのは、本格的な女優デビューの邪魔になったからだろうか。
 事件当日の午前9時頃、両親と管轄の三鷹署に相談した際、対応した警察官は本人の前で池永容疑者の携帯に3回電話をしたが、つながらなかったという。

  ストーカーは、警察官による直接の警告電話や、警察の電話番号を着信に残すことで、以後のストーカー行為を断念させるケースが殆どと聞く。
 担当者は、「ストーカー規制法」による警告から禁止命令につなぐ基本手順を踏んだはずだ。
 当然、犯人の携帯に電話する際は、被害者や家族にも念を押すだろうし、それが犯人の神経を逆なですると判断したなら、公用の携帯や一般電話を使用すべきだし、被害者自身の携帯から発信する方法もある。
 しかし、これも被害者らに断られたら、次善策を検討したはずだ。

  残念ながら、殺人という結果が生じたのだから、警察としては「今後、十分な検証が必要」なことは当然だが、「嫌よ嫌よも好きのうち」のような曖昧な男女関係の根本的解決も、被害者を完全に保護することも限界があることであろう。

 具体的な記載は避けるが、この事件の裏には昨今の「性道徳の乱れ」が原因しており、家庭でのしつけは勿論のこと、道徳教育を軽視するような教育の荒廃であり、そして、それらを助長してきたのは、不適切な性情報をとめどなく流し続けるマスコミ全般にあることを自覚すべきだ。
 しかし、我々国民はマスコミ情報に惑わされない、犯罪被害に遭わないような生活、生き方をすることも大切だ。
 今回のような殺人に発展するような火種は、掃いて捨てるほどあるのだろう。

ストーカー被害の相談
  警視庁 生活安全総務課「ストーカー対策室」相談受付
 TEL 03-3581-4321(警視庁代表)

 最後に「警察権の限界」に触れておく。
 「警察権の限界」は「警察犬の限界」と揶揄されるが軽く流して欲しい。
 行政法上の「警察権の限界」には、「警察公共の原則」「警察責任の原則」「警察比例の原則」「警察消極の原則」の四点がある。
 この中の「警察公共の原則」は、私生活・私住所・民事上の法律関係に警察は積極関与しないことであり、いわゆる「民事不介入の原則」が含まれる。
 長年、「法は家庭に入らず」という言葉に象徴されるように、男女問題や家庭問題には行政の介入を控えるという基本姿勢があったが、近年の複雑かつ乱れた人間関係が起因する数々の事態は、この基本原則が通用しなくなった。

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