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2013年2月12日 (火曜日)

「ブラック企業」は批判されて当然だ。

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 「ブラック企業大賞」という企画がある。
 一瞬ブラックユーモアではと思ったが、けっこう真面目に選考しているらしい。

  この選考の基準は、
・長時間労働
・セクハラ・パワハラ
・いじめ
・長時間過密労働
・低賃金
・コンプライアンス違反
・育休・産休などの制度の不備
・労組への敵対度
・派遣差別
・派遣依存度
・残業代未払い(求人票でウソ)
 などを総合的に判断しているそうだ。

  その結果、平成24年は以下の企業がノミネートされたとある。
・ワタミ
・ウエザーニューズ
・すき家(ゼンショー)
・SHOP99(現ローソンストア100)
・すかいらーく
・フォーカスシステムズ
・陸援隊
・ハーヴェスト・ホールディングス
・丸八真綿
・富士通SSL
・東京電力

 果たして、ノミネートされた企業の社員の年収はどの程度なのだろうかと気になった。
 近年は、年収200~300万円程度の勤労者が多くなったと聞くが、これらの企業の年収は意外に良いのではと思った。だからと言って、勤労者から自殺者を出すほど酷使するようでは論外だ。 

ネット掲示板やブログで「ブラック企業」と批判することは名誉毀損になるのか
               弁護士ドットコム 2月11日(月)15時54分配信
      http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130211-00000301-bengocom-soci
  近年、長引く不況の下で「ブラック企業」という言葉が流行している。
 ブラック企業とは、従業員に対して過剰なノルマを要求したり、低賃金で休みなく長時間労働をさせたりと、いわゆる「ひどい働かせ方」をさせている企業のことだ。
 インターネット総合掲示板サイト「2ちゃんねる」には、「ブラック企業ランキング」というスレッドが存在し、その企業の従業員や退職者と思われる人による書き込みが頻繁に行われている。
 2012年11月には『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』(今野晴貴著)という本が出版され、話題を呼んでいる。
 いまや日常的に使われるようになった「ブラック企業」という言葉だが、ネット掲示板やブログ、SNSなどで特定の企業のことを「ブラック企業」と表現し、批判的な書き込みをすることは名誉毀損となるのだろうか。場合によっては、企業から損害賠償を請求される恐れがあるのか。大阪過労死問題連絡会の事務局長をつとめ、ブラック企業の問題にも詳しい岩城穣弁護士に聞いた。
ただ「ブラック企業」と書き込んだだけでは「名誉毀損」にならない
 「『ブラック企業』という言葉は、『就職すべきでない企業』という文脈で使われています。その中身として、
(1)法律違反の働かせ方や営業を平気で行わせる
(2)極端なノルマを課したり、著しい長時間労働や休日労働をさせる
(3)パワハラや暴力が日常化している
(4)社員を大量に雇い、使いつぶして退職に追い込む、などの意味が込められています」
 岩城弁護士は、このように「ブラック企業」という言葉の意味を説明する。ただ、ある企業のことを「ブラック企業」と名指ししただけでは「名誉毀損」にあたらない可能性が大きいという。なぜなら、「ブラック企業」と言っただけでは、「具体的な法令違反や違法行為があったことを、直接的に示しているわけではない」からだ。
 「『名誉毀損』とは、『公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損』する行為(刑法230条1項)のことですが、『ブラック企業』であると表現するだけで『事実を摘示』したといえるかは疑問です。
 また、『事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した』(刑法231条)として、『侮辱』に当たると主張される可能性もありますが、かなり広い意味で使われているので、これだけで『侮辱』といえるかも疑問です」
つまり、「ブラック企業」とネットの掲示板に書き込むだけでは、名誉毀損や侮辱として損害賠償の対象となる可能性は小さいというわけだ。
ブラック企業の「違法行為」を暴露しても「名誉毀損」にならないワケ
 「むしろ、この言葉と一緒に述べられると思われる『この会社ではサービス残業が蔓延している』、『社長が日常的にパワハラを行っている』、『消費者を騙して悪徳商法をしている』といった具体的事実のほうが、名誉毀損との関係では重要といえます」
 このように指摘したうえで、岩城弁護士は、企業の違法行為を具体的に書き込んだ場合に名誉毀損となるかについて、次のように説明する。
 「この点、名誉毀損行為がなされても、
(1)摘示した事実が、公共の利害に関する事実であり、
(2)摘示の目的が専ら公益を図ることにあり、
(3)それが真実であった場合には、違法性がないとされています(刑法230条の2第1項)。
そこで、労働基準法違反の働かせ方や法令違反の営業、パワハラや暴力が行われていることは、
(1)「公共の利害」に関する事実といえるので、
(2)まじめな意図で、
(3)それが真実であれば、何ら問題はないということになるでしょう」
 すなわち、このような3つの条件を満たしていれば、ブラック企業の違法行為をネットで暴露しても名誉毀損とはいえない場合が多いということだ。
 「世間では『ブラック企業大賞』の投票や授賞が行われたりしていますが、それが特に損害賠償請求や刑事告訴などに至っていないのは、そこでの批判が基本的に労働基準監督署や裁判所で認定された違法な事実を前提に行われているからだと考えられます」
「ブラック企業」という言葉をネットの掲示板やブログで書いても問題はないようだが、それとあわせてどのような事実を書くかは注意したほうがよさそうだ。
 (弁護士ドットコム トピックス編集部)
 【取材協力弁護士】 岩城 穣(いわき・ゆたか)
 1988年弁護士登録、大阪弁護士会所属。過労死問題をはじめ、労働・市民事件など幅広く活躍する「護民派弁護士」
 http://www.abenolaw.jp/

1. ワタミ(株
 2008年6月、26歳の女性社員、森美菜さんが入社してわずか2ヵ月で自殺。「体が痛いです。体が辛いです。気持ちが沈みます。早く動けません。どうか助けて下さい。誰か助けて下さい」――亡くなる1ヵ月前に森さんは手帳に書いていた。
最長で連続7日間の深夜勤務を含む長時間労働や、連日午前4~6時まで調理業務などに就いたほか、休日も午前7時からの早朝研修会やボランティア活動、リポート執筆が課されたりと、森さんの労働には過酷きわまる実態があった。
入社直後の5月中旬時点で1ヵ月の時間外労働が約140時間に上り、すでに抑うつ状態に陥っていた。遺族は「長時間の深夜勤務や、残業が続いたことが原因だった」などとして労災の認定を申請、2009年に横須賀労働基準監督署は仕事が原因とは認めず、遺族が神奈川労働局に審査を求めた。
神奈川労働局の審査官は、「残業が1か月あたり100時間を超え、朝5時までの勤務が1週間続くなどしていた。休日や休憩時間も十分に取れる状況ではなかったうえ、不慣れな調理業務の担当となり、強い心理的負担を受けたことが主な原因となった」として、今年2月14日にようやく労災認定がされた。

2. (株)ウェザーニュース
 同社は天気予報の情報を提供する会社であり、船舶やメディアへの提供の他、携帯電話での情報提供サービスも行なっている。気象予報士も社員にいて、テレビ番組などに派遣されている。
2008年に新入社員(25歳)が入社後半年で過労自殺。予報士になることを小さい時から夢に見ていた社員が、「予選」と呼ばれる試用期間の研修や、上司からの叱責に耐えられず自殺するに至った。研修で目標達成できないこの社員に対して、会社は「なんで真剣に生きられない」「君は何のために生きているの?」「会社に迷い込んだのか?」「まだ君は自分と向き合っていない」などの言葉で追い詰めていった。
労働時間が月200時間を超える月もあったことから、2010年6月に千葉労働基準監督署が「長時間労働による過労自死」と認定。裁判は和解の末、会社は再発防止を約束した。しかし、その後も社員の労働時間など偽装した疑いがあり、自分の働き方に不安を感じた他の社員(外国籍)が組合を結成。

3. 「すき家」(株式会社 ゼンショー)
 2008年4月、牛丼すき家仙台泉店で働くアルバイト従業員3名が、株式会社ゼンショーに対し、未払いの本給、時間外割増賃金および紛失立替金の支払いを求めて裁判を提起した。原告ら3人は、2005~2006年に月間最大169時間の残業をしたが同社は支払いを拒否。また、原告の一人は事実上の店長だった時、店の売上金56万円が紛失したとして賃金から全額を天引きされ、返金を求めたが、同社は応じなかった。
この訴訟では、結審日として予定されていた2010年9月10日を前に突如、会社が8月26日に原告らの請求額合計994,777円をすべて認諾して、訴訟は終了した。
この過程で、アルバイト従業員3名が加入する「首都圏青年ユニオン」が2007年1月、残業代支払いやシフト差別等の問題について団体交渉を求めたところ、会社は団体交渉を拒否。そのため組合が団交拒否の不当労働行為救済申し立てを行い、2009年10月、東京都労働委員会は組合の申し立てを全面的に認め、会社に団交に応じること等を命じる命令を出した。
 しかし同社はこれに対し中央労働委員会に再審査を申し立て、中労委は、2010年7月21日付の命令書を交付し、会社の再審査申し立てを棄却した。都労委の命令書などによると、ゼンショーは組合員の一部との契約は業務委託で、雇用する労働者ではないとして団交に応じなかった。だが、従業員は会社のマニュアルに従い、決められたシフトで働いていることから、都労委は労働契約関係にあるとして会社の主張を退けている。
同組合は、2012年7月現在、同社の団体交渉拒否に対する損害賠償訴訟を継続中。なお、ゼンショーは、首都圏青年ユニオンとの団交に応じるように命じた中労委命令を不服として国を提訴している。

4. 「SHOP99」(現ローソンストア100)(株式会社 九九プラス)
 2011年5月31日、安売りコンビニエンスストア「SHOP99」元店長が、権限のない「名ばかり管理職」で残業代なしの過酷な長時間労働で健康を壊したとして、未払い残業代と慰謝料の支払いを認める判決が出された。判決では、この店長が「名ばかり管理職」だったと認め、会社側に対し、残業代44万8376円と付加金20万円、慰謝料100万円の計164万8376円を支払うよう命じた。
SHOP99を運営するのは、コンビニ大手ローソンの完全子会社、九九プラス。店長は、2006年入社後、わずか9カ月で店長となったが、「管理監督者」扱いで残業代は払われず、店員時代より賃金は8万円も下がった。37日連続勤務など過酷な労働が原因で、うつ状態と診断され、入社から1年2カ月で休職に追い込まれた。
判決では、店長の職務内容、責任、権限、賃金からみて「管理監督者に当たるとは認められない」と指摘。「時間外労働や休日労働に対する割増賃金が支払われるべきである」とした。うつ状態についても、「業務と本件発症との間には相当因果関係が認められる」として、会社が安全配慮義務に違反したと断じている。この店長は、「判決は、自分の思いに後悔のない中身になっている。健康を取り戻せず、苦しかった。やっぱり働きたい。会社は人を人として扱ってほしい」と語った。

5.  株式会社 すかいらーく
 ガスト、バーミヤン、ジョナサン、夢庵、グラッチェガーデンズ、すかいらーくなどファミリーレストランを全国チェーン展開している。2004年8月、グラッチェガーデンズ店長だった中島富雄さん(当時48歳)が過労死で亡くなった。直前の月は180時間を超える残業を強いられ、夜中の3時に帰宅して6時30分には出かける日もあった。
上司からは「いやならヤメロ」とか「コジキになれ」などとの暴言を浴びせられる日々だった。中島さんの死後、妻の晴香さんが遺族として全国一般東京東部労組に加入し、会社と団体交渉を重ねた結果、会社が謝罪し、損害賠償金を支払うことと再発防止策を実施することなどで解決した。
その賠償金をもとに晴香さんは「過労死をなくそう!龍基金」を設立。過労死・過労自殺の根絶に貢献した団体や個人を毎年、中島賞として表彰している。
ところが、2007年10月、すかいらーくの契約店長だった前沢隆之さん(当時32歳)が過労死で亡くなった。前回の過労死で再発防止を約束したにもかかわらず、またもや過労死を出したのである。店長を1年雇用の有期契約として非正規化し、雇用の不安定化と低賃金に置いたうえに長時間労働を押しつけるという悪らつなやり方も浮き彫りになった。前沢さんの母の笑美子さんがやはり全国一般東京東部労組に加入し、交渉で会社側に非正規労働者でありながら正社員と同等の損害賠償金の支払いを認めさせた。

6. 株式会社フォーカスシステムズ
 2006年9月16日の深夜、当時25歳の男性が、京都・鴨川の川べりでウイスキーをラッパ飲みし、急性アルコール中毒で死亡した。720mlのウイスキー瓶には中身が2cmほどしか残っておらず、正常な判断ができれば明らかに避ける飲み方だった。
亡くなったのは、独立系IT企業「フォーカスシステムズ」(本社・東京都品川区 JASDAQ上場)に勤める、4年目のSEだった。同社は大相撲の八百長事件の調査にも使われたデジタル鑑識の大手だが、男性の仕事は3年目に急激に多忙となり、この年4~6月の残業時間は132時間、206時間、161時間と過労死基準を大幅に超過。年間トータルでは1350時間に達した。亡くなる3ヶ月前の06年7月、同じSEでも従来のウェブ系と全く畑違いの「組み込み系」部署へ異動。だが、この業務では不慣れから納期を逼迫させ、降格も経験。残業時間も8月に130時間、9月も半月で50時間を超え、自宅でも出勤前の朝食時、両親の見ている前で寝入ってしまうことが増えていたという。
いつもどおり家を出た後、衝動的に京都へ向かったその日は初めての無断欠勤だった。男性の両親は「息子の死は過労でうつ病を発症した結果」と訴え、中央労働基準監督署に労災を申請。07年10月10日認定されたが、遺族が弁護士を通して補償の申し入れをすると、会社は「当社と本件との間に因果関係は認められないものと考えている」と回答した。 11年3月7日、東京地裁は会社に5960万円の損害賠償を命じる判決を出した。遺族代理人によると、精神疾患を原因とする急性アル中死で会社の法的責任を認めたのは初めて。 
★参考サイト:『回答する記者団』)

7. 有限会社陸援隊 および
 株式会社ハーヴェスト・ホールディングス
 乗客7人が死亡、乗客乗員39人が重軽傷を負った「関越自動車道高速バス居眠り運転事故」(2012年4月29日)。上記2社は、この事故におけるバスの運行会社と、バスツアーを企画した旅行代理店である。
国土交通省関東運輸局の特別監査の結果、陸援隊が「(道路運送法で禁じられている)運転手の日雇い雇用を行っていた」「運転手の過労防止措置が不十分だった」「高齢・初任の運転手に適正診断を受けさせていなかった」など28項目242点の法令違反が発覚。また国交省近畿運輸局が立入検査した結果、ハーヴェスト社にも「委託先バス会社の名前を乗客に事前に知らせていなかった」など複数の法令違反が確認された。
国交省は6月22日、陸援隊の事業許可取り消し処分を決定。また7月4日には観光庁もハーヴェスト社を事業停止処分(47日間)としたが、同社は同6日に事業継続困難を理由に事業廃止を申請している。現在は破産申請に向けて準備中とされ、被害者への補償問題はますます先行きが見えなくなっている。なお高速バス業界では、規制緩和に伴う過当競争勃発の結果、2社同様のコンプライアンス違反は「日常的」との指摘もある。

8. 株式会社 丸八真綿
 丸八真綿(本社・静岡県浜松市)は、高級布団の訪問販売を主力とする寝具の製造販売会社。50年の業歴を有し、1970年代には人気力士・高見山を起用したCMで知名度を上げた。
布団の訪問販売は、「押し売り商法」「クーリングオフ妨害」などの消費者問題を業界全体として抱えているが、今回のノミネートは、会社分割制度を悪用して従業員を不当解雇した、以下の事例による。同社は08年4月、製造部門のベテラン社員О氏に退職勧奨を行ったが、О氏が管理職ユニオン東海に加入して抵抗すると、「森田店」という訪問販売部門を新設し、そこに他の組合員2名とともに異動させた。
さらに同社は09年2月、会社分割により新設した子会社「エム・フロンティア」に森田店の業務を継承。この会社にО氏を強制転籍させると、実体のある事業を何も始めないまま7ヶ月で同社を解散し、О氏も整理解雇した。 現行の会社分割制度では、労働者は分割子会社への転籍を拒めないとされる。だがO氏は、エム・フロンティアは従業員解雇のみが目的のダミー会社であり、自身の転籍も無効と主張。整理解雇後の未払い賃金・賞与の支払などを求めて会社を提訴した。
2011年3月24日、裁判所はО氏の主張をほぼ全面的に認める形で和解を勧告。丸八真綿もこれを呑み、同社がО氏に解決金(未払賃金・賞与のほか、定年までの約2年分の将来賃金・賞与分を含む)を払うことで解決した。

9. 株式会社 富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ (富士通SSL)
 富士通SSLは富士通の下請け企業である。2002年4月に同社に入社しSEとして働いていた新卒男性社員が2006年に急性薬物中毒で亡くなった。
1カ月80時間以上の深夜勤を含む時間外労働を強いられ、先行実施が同年末に迫っている地デジプロジェクトへの従事、人員不足などもあり厳しい職場環境だった。長時間労働にもかかわらず会社側は増員することもなく、職場に仮眠を取れるようなスペースもなく、疲労を回復することができない。また、せまい事業所内で人が多く二酸化炭素濃度も高かった。さらにミスが多いと納期に間にあわなくなってしまうため、ミスが許されず精神的負担を強いられる。比較的単純な作業で達成感が得られない。
こうした労働の結果、男性は2003年9月にうつ病を発症してしまい、休職と復職を繰り返すようになり、治療薬を過量服用して27歳で亡くなった。 2006年に男性の遺族が行った労災申請では薬物の過量服用が労災と認められず不支給処分となった。
しかし2011年3月25日に遺族が行政訴訟を起こし、上記のような業務環境の過重性がなければうつ病を発症せず、過量服用に至ることもなかったと判断された。同年4月に厚労省が控訴を断念したことで過労死であるとの労災認定がなされることとなった。
「ブラック企業」という言葉を広めることとなった『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』でも描かれているように、SEの職場環境の過酷さについては一定の認知を得ているが、若年のSEが過労死し労災が認められた裁判例は乏しい。このことからも同社をブラック企業の象徴として認定することの意義は大きい。また同社が富士通の下請けという点も、ブラック企業を生み出す大企業-下請けの業界構造の問題を端的に示唆しているといえる。
★参考サイト:「システムエンジニア西垣和哉さんの過労死認定を支援する会HP」

10.  東京電力 株式会社
 2011年3月11日、東日本大震災の後に発生した福島第一原発事故により、広範囲にわたる放射能汚染を引き起こした。その収束に向けての対応、また避難者・被害者への保障についても、2012年7月現在も不十分といわざるを得ず、日本全体の社会、経済に多大な被害を与え続けている。また農地や海、川や山という自然環境そのものの放射能汚染は、今後数100年、数万年にも及ぶため、人類・自然環境への影響は計り知れない。
労働という視点では、同社は原発稼働・点検のために多数の労働者を必要としているが、その多くは正社員ではなく、派遣・日雇い労働者によるもので、5次・6次にわたる多重請負の構造がある。その中では、被曝に関する安全管理や教育も不十分であり、また使い捨てともいえる雇用状態が続いている。これら総合的な観点から、今回のノミネートに至った。

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