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2013年1月 4日 (金曜日)

何と素晴らしい考え方だ!

   「自分には頭抜けた能力がないと思って誰よりも、情熱を燃やして努力した人の方が、はるかに素晴らしい結果を残す。」
   何と素晴らしい、京セラの創業者・稲盛和夫氏の考え方だ。
 子供たちや職場の若い人達にも教えてやろうと思う。  
 稲盛和夫氏は鹿児島県出身の実業家。Ol12_01
 電子・情報・通信機器や太陽電池、セラミックなどのメーカーとして知られる「京セラ株式会社」の創業者として知られる人物あり、NTTのライバルとして誕生した「第二電電株式会社(KDDIの前身)」の創業者でもある。

■人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
   (『心を高める、経営を伸ばす』より)
   この公式は、平均的な能力しか持たない人間が偉大なことをなしうる方法はないだろうかという問いに、私が自らの体験を通じて答えたものです。
   能力とは、頭脳のみならず健康や運動神経も含みますが、多分に先天的なものです。しかし、熱意は、自分の意志で決められます。
 この能力と熱意はそれぞれ0点から100点まであり、それが積でかかると考えると、自分の能力を鼻にかけ、努力を怠った人よりも、自分には頭抜けた能力がないと思って誰よりも情熱を燃やして努力した人の方が、はるかに素晴らしい結果を残すことができるのです。
   そして、これに考え方が加わります。
 考え方とは、人間としての生きる姿勢であり、マイナス100点からプラス100点まであります。つまり、世をすね、世を恨み、まともな生き様を否定するような生き方をすれば、マイナスがかかり、人生や仕事の結果は、能力があればあるだけ、熱意が強ければ強いだけ、大きなマイナスとなります。
 素晴らしい考え方、つまり人生哲学を持つか持たないかで、人生は大きく変わってくるのです。

たまたま出合った仕事を、好きになることこそ大事
 最近の就職活動では、自分に合った仕事や、やりたい仕事にこだわる人も多いと聞きます。でも、自分のやりたい仕事にありつける人は、本当に少ないのです。
 また、やりたいと思っていることも、日々変わっていったりします。
 気持ちがころころと移り変わるのが人間です。それこそ9割以上の人は、自分が希望しなかった仕事に就くことになると思ったほうがいい。
 希望する会社に入社できても、希望する仕事に就けるという保証はありません。だから、たまたま出合った仕事を好きになることが大事なのです。
 たとえどんな仕事でも、それを天職と思い込むことです。
 好きにならなかったら、努力なんてできない。努力ができなければ、結果が出るはずがない。人生の成功者というのは、たまたま遭遇した仕事を好きになり、必死で立ち向かった人。徹夜も辞さないほどに、懸命に努力をした人です。惚れて通えば千里も一里、といいます。好きになれば、仕事が面白くなる。努力をしても苦にならなくなる。才能がなくても、熱意があれば人に伍していけるんです。地味な努力を一歩一歩積み重ねれば、平凡な人間でも非凡になるんです。
なのに、自分に合わない、違うと選り好みし、いつか自分の好きな仕事に巡り合えると迷っている間に仕事に打ち込めず、人生を棒に振ってしまう人がたくさんいます。自分が惚れた仕事に就けたらラッキーと思うのではなく、どんな仕事でも、就いた仕事を好きになることです。与えられた仕事という、運命を受け入れてみる。それが、次の運命を好転させるのです。
仕事は、人間を成長させてくれます。成長していくとはどういうことかといえば、人間性が高まっていくということです。では、人間性とは何か。人間というのは、たくさんの虚飾をまとって生きています。学歴などの経歴も、就職先や肩書も、自分を着飾っている装いと同様、すべては虚飾に過ぎません。それらすべてひっぺがした裸の自分というものが、果たして人から信頼され、尊敬される存在であろうか。
 それが人間性が問われるということです。
 知識やスキルを身につけることも大事ですが、この人間性こそ立派にしないといけない。そうでなければ、人の上に立つことなどできないし、人を動かすこともできません。いい仕事をするには人間性が必要になるんです。では、人間性が高い人とはどういう人か。損得ではなく、善悪で判断できる人です。自分にとって損か得か、ではなく、人間として何が正しいのか、という善悪を判断基準にできる人。自分にとっては不利益でも、それが善であれば選択できる。そんな心の持ち主です。
 損得を判断基準にする典型的な例は、利己的な人です。
 利己的な人は、自分の昇進や自分の収入のために働きます。利己的な欲望が原動力であり、すべてを自分の損得で考える。こういう人に、みなさんはついていきたいでしょうか。一方、利他的な人がいます。この会社を立派な会社にするために、頑張ろう、という人。やさしい思いやりの心を持った人。誰かのために働こうという人。こうした利他的な欲望は、善に通じます。だから、本心から頑張れる。そして、まわりの人もついていく。
 人間性というのは、生涯を通じて作り上げていくものですが、何がそれを高めるのかといえば、試練だと私は思っています。
 歴史上の偉人たちはみな、厳しい試練に見舞われています。
 明治維新の立役者、西郷隆盛は、藩主の逆鱗に触れて2度も島流しに遭いました。西郷はもう死ぬだろうと誰もが思っていた。ところが、雨露の吹き込む座敷廊で、彼は陽明学などの古典を一生懸命に勉強するわけです。
 そして2年も3年も辛酸をなめ続け、結果として人間が大きくなる。
 国に戻ると、会えば誰もが一目置く存在になりました。
 辛酸をなめて苦労をする。これが人間には非常に大切です。
 しかも、できれば若いうちがいい。30代前半くらいまでにしたほうがいい。「若い頃の苦労は買ってでもしろ」、と言われますが、本当にその通りです。
 30歳くらいまでに苦労して人間性を高めることができれば、その人の人生は大きな可能性に満ちてくると私は思います。
 私が幸運だったのは、苦労をせざるを得ないような状況に追い込まれたことでした。好んでなったのではなく、ほかに行くところがなかったから耐えざるを得なかった。
 その意味では、今の若い人は大変だと思う。
 豊かな時代に、苦労を見つけなければいけないから。
 自ら苦労に飛び込まないといけないから。
 だから試練に遭ったときには、むしろ幸運だと思ったらいいんです。「やっぱり、ラクなほうがいい」と思う人もいるかもしれませんが、だまされたと思って、自ら苦労に体当たりしてほしい。その意味は、年を取ってから必ずわかります。
 今は、たくさんの選択肢がある。だからでしょうか、就職活動がうまくいかなかった、という人だけでなく、希望の会社に入れた人までもが、会社をすぐにポーンと辞めてしまう。選択肢が、ありすぎるんです。
 でも、これは一番まずい。3年も辛抱できずにやめて他社に行っても、またよその花がきれいに見えて、辞めてしまいかねない。それを何度も繰り返しているうちに人生は終わってしまいます。人生は危うくなります。
 たしかに会社を辞めてうまくいく人もいるかもしれませんが、辛抱するという気持ちを、常に持っておいてほしいと思います。

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