荻窪の街づくりは公募型プロボ方式で
何故そうなったかは、必ず原因がある。
その原因が分からなかったなら、問題解決には一歩も前進しない。
街の形成され方も同様だろう。
さて、JR荻窪駅周辺街づくりは公募型プロボーザル方式で選定するという。
この企画提案書の提出期限は2月28日だ。
この文面をさらっと見ただけでは、何を言おうとしているか不明だと思う。
簡単に言えば、JR荻窪駅周辺は中央線で南北が分断されていて、街づくりが難しいから、専門家や荻窪の街に関心ある方々に将来を見通した具体的な提案書が欲しいと、杉並区で公募しているのだそうだ。
参加資格は杉並区競争入札参加資格者名簿に登録された者とある。
それでは、何故、荻窪駅周辺が、何故そんなに難しいのだろうか。
これは、荻窪駅周辺の中央線の高架化が極めて困難なことにある。
それは、中央線を高架にするには、青梅街道の「天沼陸橋」が邪魔なのだ。
「天沼陸橋」は昭和30年に荻窪駅近くに完成したが、中央線の高架化計画は、昭和32年に開始されている。
つまり、造る順番を間違えてしまったと言うか、早まって造ってしまったことにある。
更に一歩深く見るなら、中央線の路線を決定する際に、杉並界隈の住民が強い反対運動を起こしたことが、今に尾を引いていることも忘れてはならない。
中央線の本当の路線計画は、青梅街道を横断しないで道路に沿って線路を敷設したかったと言われている。
当時、街道沿いに住民が多く住んでいて鉄道の乗客を確保出来ると思ったのだ。
それが、杉並や荻窪界隈の住民からの強い反対で、当時は荒れ地で殆ど住宅が無かったところを、担当者は「えぃ」とばかりに新宿から立川まで定規で線を引いたのが、今の路線だ。
話を過去に遡りすぎたが、
天沼陸橋を、早期に造った経緯は、荻窪警察署のホームページ「管内のなぜ」にあった。
これによると、戦前にまで遡り、天沼陸橋の完成を急いだ理由は、荻窪警察署北側にあった零戦等のエンジンを造っていた中島飛行機工場への軍需物資の輸送にあったそうだ。
これから、提案書を策定される方々は、まず、これらのことを念頭に置いて欲しい。
きっと、何かが観えて来るはずだ。
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/bid/file/proposal/44/
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荻窪駅周辺まちづくり構想策定等支援業務公募型プロポーザル実施要領
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/bid/file/proposal/44/pdf
1 目的
荻窪駅は一日あたり約24 万人が利用する区内最大の交通結節点であり、駅周辺に業務・商業施設が集積する杉並区の中心的な拠点です。バリアフリー化の進展や、平成23 年3月には新しい北口駅前広場がオープンするなど駅周辺の整備が行われてきていますが、一方で、区内JR駅で唯一高架化されておらず地域の南北分断が見られることや、南口に駅前広場がないなど構造的な課題を抱えています。
また、権利者を中心に20 年以上にわたって検討されてきた北口東地区の開発も実現していません。
現在、区では、今後10 年間を展望した区のグランドデザインや区政の進むべき方向性
を示す杉並区基本構想を策定中です。
杉並区基本構想審議会の答申では、荻窪駅周辺まちづくりについて、「南北分断の解消と都市機能のさらなる強化を図ることにより、杉並の『顔』としてのまちづくりを積極的に推進」とされ、改めてその重要性が確認されたところです。
区では、平成23 年度、荻窪駅周辺の現状分析や課題抽出、「荻窪らしさ」の再発見等を内容とする基礎調査を行っています。そこで、当該基礎調査の結果や過去の取組みを踏まえて、地元住民を中心とする、荻窪駅周辺のあるべき姿を検討する活動に対する支援を本業務の目的とします。本件事業者の選定は、
①地域特性等当該業務の理解度
②まちづくり・都市計画・商業分野等における専門的技能
③地元意見の調整・集約力
④類似案件の履行実績
などを重視し、公募型プロポーザル方式により選定します。
3 参加資格
(1)地方自治法施行令(昭和22 年政令第16 号)第167 条の4 の規定に該当しないこと。
(2)杉並区競争入札参加有資格者指名停止に関する要綱(平成22 年3 月23 日杉並第65476号)に定める指名停止要件に該当していないこと。
(3)杉並区契約における暴力団等排除措置要綱(平成23 年1 月17 日杉並第53890 号)に定める除外措置要件に該当していないこと。
(4)会社更生法(平成14 年法律第154 号)に基づく更生手続き開始の申立て又は民事再生法(平成11 年法律第225 号)に基づく再生手続き開始の申立てがなされていないこ
と。
(5)提案業務又は類似する業務を引き続き2年以上行っていること。
(6)杉並区競争入札参加資格者名簿に登録された者で、業種「都市計画・交通関係調査」に登録があること。
(7)過去10 年間に、鉄道駅周辺地域のまちづくりについて、下記.と.の業務の受託実
績を共に有すること。.
地域住民と地方自治体の協働による、まちづくり構想、計画、ルール等の策定支援に係る業務.ワークショップ等の住民参加型まちづくりの会議運営支援業務
10 担当課(問い合わせ先)
杉並区都市整備部まちづくり推進課都市再生担当
所在地:杉並区阿佐谷南1-15-1(杉並区役所西棟3 階)
電話:03-3312-2111 内線3382
FAX:03-3312-2907
E-mail:matidukuri-k@city.suginami.lg.jp。
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