« 常陸宮邸近くの「常磐松の碑」 | トップページ | 準国産機ボーイング787の魅力 »

2011年10月31日 (月曜日)

どうするTPP 交渉参加に賛成?反対?

  国家観の全く無い民主党がTPPに参加を主導しても仕方ないと思っている。

 昨日10月30日のNHK日曜討論では、
  TPPに参加して経済再生につなげるべきだとして賛成する立場と、 関税撤廃安全基準の見直しなどで悪影響があるとして反対する立場の論者が揃った。

 11月開催のAPEC=アジア太平洋経済協力会議では、民主党は参加に前向きの方針だそうだが、野田総理大臣はどのような決断を下すのか。
 その決断は国民の生活にどのような影響があるのか。
 農業だけでなく、製造業、医療、金融、保険等々の全ての分野に影響するといわれる。
NHK日曜討論の出席は、
■政策研究大学院大学 教授/大田弘子    賛成
■前JA全農代表理事専務・農業法務研究会座長/加藤一郎 反対
■東京大学大学院 教授/鈴木宣弘   反対
■経済同友会副代表幹事・ローソン代表取締役社長/新浪剛史 賛成
■京都大学 教授/藤井聡        反対
■キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹/山下一仁   賛成

 この中で、東京大学大学院教授の鈴木宣弘氏の反対意見が一番説得力があった。
 同氏のTPPに関する主張をネットで検索すると「TPPをめぐる議論の間違い」があったので、一部引用して掲載したい。
----------------------------引用
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/10/tpp_tpp.html
例外は認められるから大丈夫、不調なら脱退すればよい

 最近のTPP推進議論でよく聞くのは、「とにかく入ってみて交渉すれば、例外も結構認められる。Suzuki07
 不調なら交渉途中で離脱すればよい」といった根拠のない「とにかく入ってしまえ論」である。
 しかし、「すべて何でもやります」という前提を宣言しないと、TPP交渉には入れない。
 カナダは、「乳製品の関税撤廃は無理だが、交渉に入りたい」と言って門前払いになっている(一応は「全ての品目を交渉の対象にする」と伝えたが、「乳製品の問題にカナダが真剣に取り組むという確信が持てない」という指摘が既参加国からあり、認められなかった可能性もある)。
 ただ、米国を含めた世界各国が、国内農業や食料市場を日本以上に大事に保護している。たとえば乳製品は、日本のコメに匹敵する、欧米諸国の最重要品目である。米国では、酪農は電気やガスと同じような公益事業とも言われ、絶対に海外に依存してはいけないとされている。
 でも、米国は戦略的だから、乳製品でさえ開放するようなふりをしてTPP交渉を始めておいて、今になって、米豪FTAで実質例外になっている砂糖と乳製品を、TPPでも米豪間で例外にしてくれと言っている。
 オーストラリアよりも低コストのニュージーランド生乳については、独占的販売組織(フォンティラ)を不当として、関税交渉の対象としないよう主張している。つまり、「自分より強い国からの輸入はシャットアウトして、自分より弱い国との間でゼロ関税にして輸出を増やす」という、米国には一番都合がいいことをやろうとしている。
 こうした米国のやり方にならって、「日本も早めに交渉に参加して例外を認めてもらえばいい」と言っている人がいるが、もしそれができるなら今までも苦労していなない。
 米国は、これまで自身のことを棚に上げて日本に要求し、それに対して日本はノーと言えた試しはない。特にTPPは、すべて何でもやると宣言してホールドアップ状態で参加しなくてはならないのだから、そう言って日本が入った途端にもう交渉の余地はないに等しい。この交渉力格差を考えておかなければならない。米国は、輸出倍増・雇用倍増を目的にTPPに臨んでいるから、日本から徹底的に利益を得ようとする。そのためには、たとえばコメを例外にすることを米国が認める可能性は小さい。交渉の途中離脱も、理論的に可能であっても、実質的には、国際信義上も、力関係からも、不可能に近い。
 また、「例外が認められる」と主張する人の例外の意味が、「コメなら関税撤廃に10年の猶予があるから、その間に準備すればよい」という場合が多い。これは例外ではない。現場を知る人なら、日本の稲作が最大限の努力をしても、生産コストを10年でカリフォルニアのような1俵3,000円に近づけることが不可能なことは自明である。現場を知らない空論は意味がない。
 なお、日豪FTAはすでに政府間交渉をしており、多くの分野で例外措置を日本側も主張しているが、その日本がTPPでは、同じオーストラリアに対して例外なしの自由化を認める、というまったく整合しない内容の交渉を同時並行的に進めることが可能なのか、この矛盾に直面する。
 かりに、米国の主張にならって、既存のFTA合意における例外はTPPに持ち込めるから、日豪FTAなどを既存の2国間合意を急げばよい、という見解もあるが、それではTPPというのは一体どういう実体があるのかということになる。

|

« 常陸宮邸近くの「常磐松の碑」 | トップページ | 準国産機ボーイング787の魅力 »

01 ごまめの歯ぎしり」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1208592/42751302

この記事へのトラックバック一覧です: どうするTPP 交渉参加に賛成?反対?:

« 常陸宮邸近くの「常磐松の碑」 | トップページ | 準国産機ボーイング787の魅力 »