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2011年9月24日 (土曜日)

暴排条例「密接交際者」と認定されたら

  島田紳助の芸能界引退劇は、同時に10月1日施行の「東京都暴力団排除条例(暴排条例)」を世間に注目させる手助けになった。
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  9月20日、東京ドームで巨人―ヤクルト戦で樋口建史警視総監が始球式を行うなど暴排条例キャンペーンを行っていたが、比較出来ないほど「紳助の芸能界引退」の方がインパクトが強く、関係者に対するアピール効果は絶大だ。
 きっと、この条例は威力を発揮することであろう。

  この「東京都暴力団排除条例」は、すでに今年の3月18日に公布されており、今回、東京都と沖縄県が施行されると、全都道府県で暴排条例が施行となる。

  憲法39条「刑罰不遡及の原則」により、法施行前の行為まで遡って適用されることはないが、約半年間の告示期間と紳助引退劇で都民には十二分に知れ渡ったことであろう。
 施行後は即刻、都民が期待する威力と効果を発揮して欲しいものだ。

  さて、この暴排条例施行でマスコミや芸能界関係者らが戦々恐々としているのは、暴排条例の「密接交際者」と警察に認定されることにありそうだ。

  警察は、暴力団関係者との会食、ゴルフ、旅行など交際を繰り返す人物を「密接交際者」とみなし公表することになる。
 その方法は東京都の場合は、法人・団体などの立ち入りや勧告を行い、関係した人物名や法人名が「公表」されるが、公表方法は官報なのか、直接マスコミに知らせるのかは判然としない。

  公表されたなら、芸能人ならテレビなどから排除されるだろうし、建設業者なら公共事業から締め出され銀行取引も停止となる。また、都条例では該当者が金融機関からの融資を受けたり当座預金の開設ができなくなったり、住宅の賃貸契約もできなくなるそうだ。
  吉本興業から引退を迫られた島田紳助は、暴排条例の密接交際者」の典型だったのだろう。当面は、紳助の事例が密接交際者」認定の基準にされるはずだ。
 よって、紳助の裏を知る関係者は、次は自分の番だと戦々恐々としているはずだ。

 さて、紳助の次に名前が飛び出すのは、一体誰なのか。

   9月1日、警視庁は民放連へ「10月1日施行の都暴力団排除条例に沿った対策を取ってほしい」、そして契約書に「暴力団関係者と判明した場合には、局側が契約を解除できます」という一文を入れて欲しいと要請した。

 この根拠は、「東京都暴力団排除条例(暴排条例)」に次の条文にある。

事業者の契約時における措置
18条 事業者は、その行う事業に係る契約が暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる疑いがあると認める場合には、当該事業に係る契約の相手方、代理又は媒介をする者その他の関係者が暴力団関係者でないことを確認するよう努めるものとする
  2項 事業者は、その行う事業に係る契約を書面により締結する場合には、次に掲げる内容を契約書その他の書面に定めるように努めるものとする。
   1 当該事業に係る契約の相手方または代理若しくは媒介をする者が暴力団関係者であることが判明した場合には、当該事業者は催告することなく当該事業に係る契約を解除することができること

東京都暴力団排除条例
警視庁の「『東京都暴力団排除条例』の制定について

皇成の恩師、暴力団関係者と交際で免許取り消し
   2011.9.26 17:33
 JRAは26日、美浦・河野通文調教師(61)の調教師免許を取り消したと発表した。
 河野調教師は先ごろ結婚を発表した三浦皇成騎手の指導者だった。
 JRAよると、同調教師は、かねてから知り合いであったI氏について、暴力団関係者との認識があったにもかかわらず、交際を続け、平成22年7月30日に現金1000万円を貸し与えた。(産経新聞) <

【主張】暴力団排除条例 資金源遮断に協力しよう 2011.10.1 02:52  
 暴力団関係者への利益供与の禁止などを盛り込んだ「暴力団排除条例」が1日から、東京都と沖縄県で施行される。
 これで全都道府県で足並みがそろう。課題も少なくないが、警察と企業、国民が手を携えて社会から暴力団を締め出す好機としたい。
 暴排条例の最大の眼目は、企業や市民の行為が「暴力団への利益供与」と認定されると、企業名や氏名を公表されるなど罰則を科される点である。
 暴力団員との会食やゴルフ、旅行などはもちろん、暴力団関連企業と商取引することや、「みかじめ料」を払うことも違反行為として禁じられる。
 組長の襲名披露パーティーなどに会場を貸すことも、組事務所の内装工事などを請け負うことも、すしやピザの宅配業者が商品を届けることも、利益供与とみなされる。認定は警察が行うが、条例を有効に活用すれば、暴力団の活動を大きく制約できる。
 暴排条例は、資金源の遮断が暴力団関係者の排除には最も有効だとの考え方に基づき、警察庁の指導で、平成21年から、佐賀県を皮切りに制定が始まった。
 中でも、日本経済の中心である東京都で条例が施行される意味は大きい。暴力団にとっても、相当な圧力になるだろう。
 東京都の暴排条例は他の自治体同様、「暴力団を恐れない」「暴力団に金を出さない」「暴力団を利用しない」「暴力団と交際しない」-の4点を強調している。この基本理念を共有したい。
 暴力団と社会のつながりでは先日、人気タレントの島田紳助さんが「黒い勢力」との付き合いを理由に引退し衝撃を与えた。芸能界に関しては、悪質な事業所は社名の公表により事実上、活動できなくなる。芸能人や所属事務所は、条例施行を機に暴力団と絶縁する覚悟が必要だ。
 角界では、暴力団がらみの野球賭博事件から、八百長問題が発覚した。日本相撲協会も暴力団追放に向けた改革に乗り出した。
 銀行や証券業界では、暴力団排除のため、暴力団への融資のストップや口座開設の禁止などの厳しい措置が取られている。
 とはいえ、暴力団の排除、追放は警察の取り締まりだけでは実現しない。国民一人一人が勇気をもって協力し、厳しく監視していくことが欠かせない。

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