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2011年5月 1日 (日曜日)

代行検視と警察の使命

 大震災後、「被災地では警察は役が立たない。自衛隊や消防に任せろ」というコメントや記述を幾つか目にした。0809
 一々異論、反論を述べる立場でもないし、その必要もないが、餅は餅屋という言葉があるとおり、その場その場に対応するためには得手不得手の分野はあるものだ。
 全てにオールマイティの組織はないと思うが、消防や自衛隊と比べて警察組織はかなりそれに近い国家組織と見ている。

 さて、各職業には、あらかじめ期待された固有の役割がある。
  きっと被災地では、消防士、自衛隊員だけでなく、警察官、自治体職員、医師、看護師、介護士、鉄道・交通関係者、道路工事関係者、建築関係者、測量、設計士、トレーラーやブルトーザーなど重機の運転者、運送業者、建設技術士、原子力技術関係者や工事施設者、更にマスコミ関係の新聞記者やルポライター、カメラマン等々の救援や復興、現状を知らせる報道関係者等の皆さんが必死で働いていることであろう。
 皆さん、それぞれに期待された役割を果たすためだ。
 5月1日の産経新聞に、宮城県警は採用して間がない警察学校生を現場に駆り出した。髪の泥を拭った女の子の遺体、母親から差し出された小さな男の子…。
 「警察官の仕事の重さを知った」。という記事が掲載された。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?b=20110501-00000079-san-soci
 この遺体捜索や発見後の手続きは代行検視と直結しており、警察官の重要な任務である。
 刑事訴訟法229条によって、
 変死者又は変死の疑のある死体の場合、検察官が検視を行う。また、同条2項によって検察事務官または司法警察員にこれを代行させることができる。
 つまり、法律上は検察官が検視を行うのが建前となっているが、実際は代行検視の規定で司法警察員である警察官による代行検視が殆どと聞いている。
 他の職業では絶対に出来ない、遺体に関する警察の使命でもある。
 大震災による行方不明者は、今日現在でも11、019人もおられる。
 被災地では、まだまだ、代行検視の機会は待っている。
 息子も、間もなく福島県の被災地に派遣される。
 ただただ、シッカリと職責を果たせと願うだけだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110501-00000079-san-soci
警察の使命感 学校生時に知った仕事の重さ
                                  2011年5月1日(日)
 警察官の卵として初めての仕事は、収容された遺体をきれいに拭くことだった。
 東日本大震災で甚大な被害が出た宮城県。
 人手が足りない県警は警察学校生を現場に駆り出した。
 髪の泥を拭った女の子の遺体、母親から差し出された小さな男の子…。
 「警察官の仕事の重さを知った」。厳しい現場を経た“卵”は今、使命感を胸に、警察官として現場で不明者の捜索やパトロールを続けている。(楠秀司、中村昌史)
 震災から3日後の3月14日夕方、竹谷信宏さん(25)=現巡査=を含む41人の宮城県警察学校生に教官から思いもよらぬ命令が下された。
 「明日から検視の仕事を手伝ってもらう」。
 学校生たちはそれまで、宮城県名取市の高台にある警察学校に避難してきた人の世話などに当たっていた。
覚悟していたが
 竹谷さんは「警察官になった以上、遺体と接することは覚悟していたが、まさかこんなに早くとは…。
 『遺体はどんな状態なんだろうか』
 『苦しそうな表情をしているのだろうか』。
 前日の夜は恐怖心で眠れなかった」と話す。
 翌日、収容所でいきなり言葉を失った。
 最初に対峙した遺体はまだ5~6歳の女の子。
 悲しみを通り越してしまうほどの衝撃を受けた。
 厳しい寒さの中、黙々と水でぬらしたタオルで体と髪に付いた泥を拭った。
 竹谷さんとペアを組んだ警察学校生の女性は涙をこぼしていた。
 検視の手伝いは約半月続き、70~80人の遺体をきれいにした。
 中でも竹谷さんのまぶたに焼き付いている光景がある。
 仕事中に声をかけられ振り向くと、放心状態の女性がたたずんでいた。
 両腕に3~4歳くらいの男の子の遺体を抱えていた。
 「息子なんです。きれいにしていただけませんか」
 やり場のない悔しさを感じながら、少しでもきれいにしてあげようと丁寧に体を拭き、納棺師に引き渡した。
 このとき、警察官の仕事の重さと奥深さを感じたという。
◆「地元の治安守る」
 子供のころに警察車両の展示会で「かっこいい」と思って以来、ずっと警察官に憧れ続けた竹谷さん。
 地元の大学を出て、一度は神奈川県警の試験に合格したものの、「どうしても地元の治安を守りたい」と宮城県警の試験を受け続けたという。
 3月末、警察学校を卒業。
 岩沼署地域課増田交番に配属された。
 岩沼署は今回の震災で計6人が殉職するほど被害が大きい地域だ。
 朝7時に出勤し、明るいうちは不明者の捜索、夜はパトロール、翌日昼過ぎに寮に帰って寝て、また翌朝7時に出勤という過酷な毎日が続く。
 休日はこれまで1日もなく、体力は限界を超えている。
 それでも、「住民の方から『ごくろうさま』『ありがとう』といわれると力がわいてくる」。
 いつ街が元の姿に戻るのか、想像もつかないが、「とにかくやるしかない。
 一人でも多くの不明者を見つけたい」とがれきに立ち向かっている。

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02 「うんちく」知ったかぶり」カテゴリの記事

コメント

経験から言わせてもらいますが、大規模災害においては、日本では特に特化している機関はなく、また初期活動においては統率の取れた若い体力ある者っていうのが大事です。

要するに、警察、自衛隊、消防の差はあまりありません。また現場では自然と協力しあえてます。

警察は他の機関と決定的に違うことは、犯罪取締、交通取締、職務質問などが業務であるため、嫌われやすいので、現場を知らない人からはこのような的外れな批判もでるのでしょうな。

という意見を聞きました

投稿: 経験者 | 2014年9月19日 (金曜日) 午前 11時40分

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