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2010年9月 4日 (土曜日)

押尾学の事件から刑法を学ぶ

 押尾学の事件は、刑法や裁判員制度、それに違法薬物の恐ろしさ、堕落24した日本人の姿を学ぶ良い機会だと思う。
 違法薬物使用は、何も押尾だけではない。「違法薬物天国日本」と言われる国の代表が「押尾」と言うことだ。以前、「大麻・覚せい剤など、276万人が経験か」との報道もあったが、実際はもっと多いはずだ。この事件は、名前が知れた男が関係した女が、たまたま死亡したから騒いでいるだけだろう。
 押尾は女性が死亡していなかったら今も続けているだろうし、他の何百万人もの違法薬物使用者は、何食わぬ顔して今日も使っている。

 去年の2009年8月2日午後、一緒に合成麻薬を服用して容体が急変Imagesした女性を放置して死亡させたとして、保護責任者遺棄致死、違法薬物MDMA使用など4罪に問われた元俳優、押尾学被告(32)の裁判が注目されている。
 この裁判は判例になる可能性もあるとされる。
 裁判は、2010年9月3日東京地裁(山口裕之裁判長)、裁判員6人、補充裁判員(予備員のような方で審理に立ち会わせることが出来る)3人を選任し開かれた。押尾は初公判で、「私は女性に合成麻薬を渡していないし、放置もしていないので無罪です」と述べ、起訴内容の一部を否認したという。
 評議を含め8日間の審理を経て、17日に判決が言い渡される。
 
 この押尾学の事件から、刑法を少し勉強してみようと思う。
きっと、今回裁判員に選ばれた方々は、最低限この程度の勉強をしたはずだ。
 犯罪とは「犯罪構成要件に該当し、有責かつ違法な人の行為である
 ここで、「違法性、有責性、人の行為」については触れないが、
 刑法218条:保護責任者遺棄罪・不保護罪の「犯罪構成要件」である、「その生存に必要な保護をしなかったときは」の箇所が徹底的に審議されるはずだ。

 まず最低限、刑法理論上の、「不作為犯」とは何かを知る必要がある。
 不作為とは「本来何かをすべきなのに、しなかった」ことで犯罪が成立する場合を言い、「不作為犯」は、「真正不作為犯」と「不真正不作為犯」に区分される。
真正不作為犯
 刑罰法規が不作為を予定している犯罪で、法文には「○○しなかったときは…」などと規定される。例えば、不退去罪(130条)、保護責任者遺棄罪(218条後段)など。
 この事件の場合、「助ける立場にあるのに、助けなかった」ということだろう。
不真正不作為犯
 構成要件上作為を予定している犯罪を、不作為で成立する場合をいう。
 例えば、交通事故で重傷を負わせ病院に運ぼうと、一旦車内に引き入れたものの死んでも構わないと思って路上に放置し死亡させた場合は、殺人罪(199条)の不真正不作為犯が成立し得る。当方は「まぎらわしい」場合と勝手に解釈しているが・・・・。
---------------------------刑法条文--
■刑法第217条:遺棄罪
 老年、幼年、身体障害者又は疾病のために扶助を必要とする者を遺棄した者は、一年以下の懲役に処する。
■刑法218条:保護責任者遺棄罪・不保護罪
 老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは3年以上5年以下の懲役に処する。
■刑法219条:遺棄致死傷等の罪
 上述の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断される。
 (※本罪は遺棄罪及び保護責任者遺棄罪の結果的加重犯であり、遺棄の時点で
  殺意があれば、死について故意がある以上、殺人罪が成立するというもある)
---------------------------------
起訴状によると
 押尾被告は平成21年8月2日午後5時50分ごろ、東京都港区の六本木ヒルズの一室で、一緒にMDMAを服用した田中さんがけいれんを伴う錯乱状態に陥り、午後6時ごろには急性MDMA中毒症状を発症したにもかかわらず、救急車を呼ぶことなく放置し、午後6時47分ごろから同53分ごろの間に、田中さんを死亡させたなどとされる。

死亡時の状況の証言
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100903-00000577-san-soci

裁判長:「検察官が言われた事実について、あなたの言い分はどういうことになりますか」
被告:「私が泉田勇介さん(麻薬取締法違反罪で懲役1年の実刑確定)からMDMAを
 譲り受けたことは認めます。しかし、譲り受けたのは(起訴状記載の)錠剤10個ではなく、小さなビニール袋に入った粉末です。大きさは分かりません」
 「私が田中香織さんにMDMAを渡したことはなく、無罪です。私が起訴状記載の日時場所で、田中さんとMDMAを服用したのは認めますが、これは田中さんが持ってきたものです」「起訴状記載の死亡時刻も午後6時47分から53分の間ではなく、もっと早い時刻です」、「田中さんの容体の変化について、私の記憶とは違います。田中さんはまず、ベッドの上であぐらをかき、ブツブツと独り言を言い始めました。私が『大丈夫か』と声をかけると、返事をしてくれました。それが数分、長くても10分続いた後、田中さんは突然歯を食いしばった 表情になり、こぶしを握りしめて上下に動かし、あおむけに倒れてしまいました。目は半目のような状態でした。息もしていないし、脈も止まっていたので、人工呼吸や心臓マッサージを繰り返しましたが、生き返りませんでした」
 「私は田中さんにMDMAを渡していないので、保護責任はありません。救急車を呼ばなかったのは認めますが、MDMAの発覚を恐れたからではありません。田中さんがベッドの上であぐらをかき、ブツブツと独り言を始め、会話もできたので、私は生命が危険だと思わず、少し休めば元に戻るだろうと思い、救急車を呼ぶことを考えつきませんでした。その後、あおむけに倒れ、息をしていないし、脈も止まっていたので、人工呼吸や心臓マッサージを繰り返し、何とか蘇生しようとしましたが、その甲斐なく蘇生しませんでした。私は田中さんを放置しておらず、無罪です」(抜粋)
裁判の争点
(1)検察側は、田中さんに異変が起きてから死亡するまでに約1時間あったとみており、「すぐに救急車を呼べば助かった可能性があった」と主張する方針。
(2)弁護側は「被害者がMDMAを持ち込み服用したので被告に保護責任はない」、「死亡時刻も容体急変からあっという間だった」。119番しても救命は不可能と主張。
ポイント
  押尾学の行為(不作為)は、「生存に必要な保護をしなかったこと」(不保護)になるのかが問われている。1
 「薬物は誰が持って来た。押尾は女性が持って来たと主張」、
 「以前、他の交際女性とも薬物を使用している」、
 「午後6時ころ様態が急変したとき救急車を呼ばなかった」、
  「死亡時刻を午後6時47分から53分ごろと認定している」、
 「マネージャーに身代わりを依頼した」、
 「押尾は蘇生措置をしていたと主張している」、
 「押尾は部屋を出てヒルズ内のそば屋で昼食を取り、部屋に戻っている」、
 「救急車が到着したときヒルズ内の別の部屋でMDMAを体内から抜く方法(証拠隠滅)を模索していた」
 などの行為で適用条文が変わることも推測されるが、いずれも不作為による罪となる。誰も見ていない密室の犯罪を、検察側はどのように証明し、弁護団(男3、女1)はどのように弁護し、これを裁判員らがどのように判断するのかが注目される。
 きっと、裁判員の人達は、押尾被告の嘘つきぶりに呆れるだろうが、心証の善し悪しは別にして、裁判では被告は嘘を付くことも権利とされる。Noguti_1

■事件発生日時
  平成21年8月2日午後
■事件発生場所
  港区六本木6丁目「六本木ヒルズレジデンスB棟」2307号
  所有は、PJ野口美佳(44)が提供していたやり部屋との噂
■押尾学被告  1978/5/6生、血液A型、東京都出身、
  多摩市内、小田急多摩線、唐木田駅から徒歩3分のマンション50d736f7
■追起訴罪名
  刑法第219条 保護責任者遺棄致死罪他 
■被害者
  銀座8丁目クラブ「ジュリア」ホステス
  死亡 田中香織(源氏名・麗城あげは)昭和53年生まれ、
  岐阜県飛騨市神岡町、飛騨高山高校卒
■「女性は30分生きていた」と押尾被告が供述
 押尾被告は、平成21年8月2日「女性は午後6時15分ごろからけいれんし泡を吹き始め、6時50分ごろ動かなくなった」と供述。容体急変から30分以上は生存していたとみられ、この間に押尾被告が119番していれば、女性が助かった可能性があるとみて、保護責任者遺棄致死などの疑いで捜査を進められた。
 当日、押尾被告は8月2日午後2時半ごろ、六本木ヒルズに被害者女性を呼び出し、二人で合成麻薬MDMAを服用。薬物服用の目的?、それ意外になにがある。
 女性は午後6時ごろから体調不良を訴え、
 同6時50分ごろには呼吸が停止した。押尾被告は心臓マッサージなどの蘇生措置を取ったが、同9時19分に119番をしたのは、駆けつけた友人だった。
 救急隊到着時、押尾被告はヒルズ内の別の部屋でMDMAを体内から抜く方法を模索していた。6_1
重要参考人
 ○
泉田勇介(32)
  麻薬取締法違反罪で懲役1年の実刑確定
  押尾学と泉田勇介は、MDMAを「アミノ酸」という隠語で連絡を取り合っていた。
 遠藤亮平(28)
  元エイベックスの社員でマネージャー2_0
 押尾は遠藤亮平被告に自分の身代わりを依頼した。
 遠藤は中央大学時代は応援団長だったという。
予測される実刑
 執行猶予中の麻薬取締法違反(使用)の懲役1年半を加えた併合罪となる。保護責任者遺棄罪だけなら実刑は2年位、合わせて3年半。
 保護責任者遺棄致死が問われれば実刑は8年前後で合わせて9年半と予測される。
 もちろん、無罪の可能性もあるとされる。
 果たして、裁判員の皆さんはどう見るか。
裁判員が余談や偏見を排除する難しさ
 「押尾学という男はいいタマだ。芸能界そして被害者を含め、こんな男をチヤホヤする男も女も、そしてフアンも皆似たり寄ったりだと思う。」
 押尾と付き合いのない当方が下した、このような評価は、マスコミ報道によって植え付けられたものだが、このような事前の知識が裁判員にとって邪魔になる。しかし、この事件は、名前の知られた男の社会的反響の強い事件であり、新聞・テレビなどの報道から、いろんな形で知らされ各々の意見を持っている。
 裁判員制度は、このような情報をある程度知っている人の中から、突然、裁判員に選ばれ驚くことになる。
 今回は弁護人から、「報道されている押尾被告のイメージにとらわれないで欲しい」と異例の要望があったという。
 さて、裁判員は、余談を排除してどう裁くか注目される。
■「覚せい剤止めますか、人間止めますか
 覚せい剤は一生涯脳ミソに残ると言われ、一度覚えた快感は、脳みその欲望「性欲」に止まる。「止めたくても、止められない」。仮に止めたと言っても、猛烈な禁断症状に襲われる。逮捕されて懲役を受けても「止めた」という人は、10人に一人いないとされる。
芸能人の薬物使用は氷山の一角

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