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2010年8月22日 (日曜日)

高齢者不明問題の考察と対策

 「高齢者不明問題」を考察してみるが、何か効果的な対策はあるだろうか。
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 高齢者不明問題は一気に全国に広まり、日本社会の暗部が露見した
 まるで国家による「うばすて山」の時代が到来したかのようだ?
 しかし、大変な社会問題のはずだが、国民もマスコミも受け止め方が冷静すぎる。それは、「高齢者なら死亡していても仕方ない」との感覚がどこかにあるからではないだろうか。
 これが子供が大勢不明なら、殺人、誘拐、猥褻、拉致と大騒ぎしているはずだ。
 
 ここで、結論のヒントを書いておくが、「高齢者不明問題」は、孤独死、自殺、行き倒れが身元不明のまま処理され、戸籍だけが生き続けている可能性が一番高い
  専門用語で「行旅(こうりょ)」と言う。
 旅行ではない。意味も近いようで遠い。
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 まず、今回の問題提起は、個人的には良かったと思っている。国民も何かに気づいたはずだ。
 かつての日本は、何処の家も三世代、四世帯同居が普通の形態だったが、ここ数10年で核家族化が急速に進み、高齢者だけの世帯が増加している。
 これは戦後、GHQ指導下で進められた「家父長制の解体」に起因し、いつかは、このようになると予測されたことだ。来るべき社会が確実に来たと見るべきだ。
 しかし、これが国家が衰退した末期症状であることに気づいている人は少ない。

高齢者及び一人暮らし世帯の増加と要因
  ここ数10年で、年齢を問わず1人暮らし世帯が非常に増えている。
 高齢者が子供と離れて暮らしたり、元々子供のない人が高齢になった場合などだ。
 また、日本の65歳以上の高齢者は、約2500万人と言われ、一人暮らしは確実に増加する。これに拍車を掛けているのが、晩婚化、非婚化だ。
 これは、子供も配偶者もいない高齢者が自動的に増加することで、今以上に所在確認が困難になり、結果として、ひっそりと死亡しても誰も気づかないことになる。

高齢者所在不明の考えられる形態
           (※
他の分類方法もありそうだが、今は思いつかない
 (1)家族が死亡を隠し続ける
  足立区で発覚した事例のように、家族が年金受給を目的として消息を隠し続ける。
  遺体は持ち運んでいた大田区の事例のほか、何処かに隠した可能性が高い。
 (2)事件に巻き込まれた
    高齢者に限らないが事件に巻き込まれたが、事件も遺体も発覚していない。
   身よりが無ければ、戸籍は残る。  
  (3)身よりがない一人暮らしの人がひっそり死亡した
   路上生活者の死亡を含め、この形態が都会で増加しているという。
   身よりがない人は高齢者だけではない。それに、行きすぎた個人情報の保護が
 影響し、大家や不動産屋が店子の個人情報を把握していない例がある。
  中には保証人を必要としないアパート、マンションもある。
  つまり、ひっそり死亡した場合、遺体は身元不明者となる。住民登録があれば
 何か手がかりもあろうが、勤め先等の個人情報も全く不明の場合があるという。
  このような場合も、戸籍は残ることになる。  
 (4)自らの意志で姿を消した
   突然、自らの意志で姿を消して所在不明になり生死確認がとれない。
  今も何処かで生活しているかも知れないが、自殺遺体の未発見や行き倒れ遺体が
  身元不明で処理され、戸籍だけ生き続けている可能性が一番高い。
  これを行旅病人及行旅死亡人取扱法による「行旅死亡人(こうりょしぼうにん)」
 呼ぶ法律用語だ。(3)の一人暮らしの場合も含まれるが、身元不明遺体は、国内で、
  昨年1年間で、約1000人、過去25年間の累積で1万6765人にのぼるという。
  つまり、1万6765人以上の人達は戸籍では生き続けていることになる。
  今回、発覚したものは、ほんの一部。Jimg_2
  これが日本社会の現実だ
 
高齢者所在不明の対策は
  悪意から発生した(1)(2)の事例は、事件として立件し世間に警鐘を鳴らす必要がある。
  しかし、(3)(4)の事例は深刻な社会問題だ。社会の構造が関連してくる。当面、行政による定期訪問が期待されるが、中には住民登録していない例もあり抜本的対策にはならない。
  ましてや、地縁・血縁社会が崩壊した現在、近隣などに期待することは無理だ。
  (かろうじてあるのは「職縁社会」(職業による結びつき)だけだそうだ)

 (1)抜本的対策として「国民基礎番号制度早期実現」
  
政府が導入を目指す、「国民共通番号制度」の中間報告が今年6月にあった。
  これが実施されれば、高齢者の所在不明対策も方策も多少は講じやすくなる。
  さらに、効果を高めるには、指紋やDNA等個人識別データの導入を提案する。
   これが無いと、中途半端な制度になるおそれがある。
   骨だけになったらDNAだけが頼りだ。
  効果として、「失踪者の捜索」、「犯罪検挙と抑止」、「年金不正受給減少」などが
  ある。逆は、「導入時のコスト」、「個人情報保護問題」などが上げられる。

 (2)共通番号の利用範囲拡大(大前研一氏の主張と一致
   
若年時からのデータ蓄積によって所在確認を容易ににする。
   パスポート、運転免許証、健康保険証、厚生年金手帳、印鑑登録証、医療情報や
  交通事故の履歴まで、すべての情報を一元化して、ICカードにして各人が持つ。
   国民は1枚のICカードで、すべての行政サービスが受けられることになる。

 (3)スウェーデンや韓国の基礎番号制度を参考にする
   基礎番号制度で、最も進んでいるのはスウェーデンと韓国だ。
   「税務、社会保障、住民登録、選挙、教育、兵役」まで、全てを共通番号で
   管理しているそうだ。よく、マスコミはスウェーデンの社会福祉制度を褒め称え
   るが、裏にはこのような制度でシッカリと管理していることを知ることも大切だ。
 
むすび
  国家によって「家父長制」が解体された現在、国家が代わって家父長になって国民を世話する以外に手立てはない。それがイヤなら、「家父長制」が復活するように国家の制度を改める以外にない。

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コメント

日本はもはや安心して暮らせない国になってきてますね。
老後を幸せに暮らせない人が多いことに、ほとんどの人が、気がつかない振りをしてます。
今回の消えた高齢者問題から、日本の暗部を目の当たりにしました。それもすぐ身近なことなのに、マスコミもサラっとしか報道しないなんて、これはどう言うことなんでしょう。(;`皿´)

投稿: メモル | 2010年8月23日 (月曜日) 午前 07時34分

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