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2009年9月23日 (水曜日)

「おくりびと」がテレビ放映された

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 アカデミー賞受賞作品 映画「おくりびと」が9月21日テレビ放送された。ノーカット版とあったが、何か所かカットされていた。気づいたのは、性転換者の遺体を拭く際に、「付いてるんですけど」と笑いを誘う場面など数カ所あった。カットの理由は、性転換の関係者からクレームが付いたからだろうか。放送に注文を付ける訳ではないが、それなら、ノーカット版などと嘘の表示はしないほうがいいのでは、と単純に思う。

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 「おくりびと」の原作となる青木新門著「納棺夫日記」の舞台は富山県だが、映画はバックとなる光景や施設が揃っている庄内地方の遊佐町、酒田市、鶴岡市等が選ばれ、庄内平野、鳥海山などの景色が画面いっぱいに広がる。再度この映画を観て、ロケ地がこの映画の良さを引き出している思った。そして、故郷でもあり幾度も親族らの葬儀に出席しているが、この地の葬儀や死者に対する感じ方、つまり「死生観」は、他の地とやや違うことに気づいた。

 それは、死者は「必ず生まれ変わる」という教えが庶民Photo_2 まで浸透していることだ。この背景には、出羽三山信仰の輪廻転生の教えや即身仏(生き仏)信仰が定着している地だからと思う。また、子孫を残すために遡上し息絶える鮭、そして「石文(いしぶみ)」というメッセージの伝え方などの場面が、無理なく映画の説得力を倍加させている。

 役者も揃っている。火葬場で火入れの瞬間「母ちゃん、ごめんの」と男泣きする幼馴染を演じる杉本哲太。納棺に5分遅いと文句を言うが納棺後「今までで一番綺麗でした」と感謝する男を演じる山田辰夫。そして、全編を通じて存在感と安定感のある演技を魅せる山崎努、笹野高史、余貴美子などのベテラン陣らの演技。このような映画が、故郷の庄内で作られたことに改めて誇りに思う。

 主要な場面を提供している月光川(がっこうがわ)に架かる「朝日橋」 は、私3598_2は6年間も通学に利用した懐かしい橋だ。また、チェロを弾く場面の直ぐ後方には、葬儀場と火葬場があることは地元の人は皆知っている。鮭が遡上する月光川の名称は、月光菩薩が由来しているが、この説明は次の機会にする。

主な登場人物と俳優らの名前を記録しておこう。
■〔小林大悟〕本木雅弘…チェロ奏者の夢破れ帰郷する。
■〔小林美香〕広末涼子…大悟の妻。
■〔佐々木生栄〕山崎 努…NKエージェントの社長。
■〔上村百合子〕余 貴美子…NKエージェントの事務員。帯広出身。
■〔山下ツヤ子〕吉行和子…銭湯『鶴乃湯』を経営。
■〔山下 某〕杉本哲太…小林大悟の同級生。山下ツヤ子の息子。 
■〔平田正吉 〕笹野高史…鶴の湯の常連客。火葬場の職員。
■〔妻を亡くした男〕山田辰夫…お前ら死んだ人間で食ってんだろ!と怒鳴る男。■〔小林淑希〕:峰岸徹…小林大悟の父。
■監督:滝田洋二郎■脚本:小山薫堂■撮影:浜田毅■音楽:久石譲■Photo_3プロデューサー:中沢敏明、渡井敏久。

 撮影後、重要な場面で出演した俳優、峰岸徹、山田辰夫のお二人が続けて亡くなられたことは、残念だった。テレビ放映は 平均視聴率21.7%という高視聴率を得たという。

 

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